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好きな仕事をして10年。持ち物と財産はカバン1つ(ミニマリストではない)

ホームレスより低収入になった話

 

 

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突然の解雇劇から1ヶ月経過した。

 

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現在 収入ゼロ

 

ここ1カ月、リクルーターとメールでやりとりをしたり、面接をしてきた。

しかし手答えがあり口頭で採用を言われてもビザの関係で本採用にはならず難航している。

 

現状でやれる事は淡々とこなしている。

 

 

やる事はやっているが無職で収入はゼロだ。

就労ビザがないので海外でバイトも出来ない。

生活費に約20万円がかかり現状では貯金を切り崩して生活している。 

 

週に何回かスーパーへ買い物に行ったりウォーキングをしに歩いているとホームレスからお金を求められる事が毎回ある。

5分歩くと1人のホームレスにお金を求められるくらいだ。 (日本より圧倒的にホームレスが多い)

 

日本のホームレスとは違いこちらのホームレスはとても活動的で通行人や走っている車にもお金を求めてくる。 

紙カップを振って「お金を入れてくれ」と要求してくる事が多い。

私も外を歩いていると彼等からお金を求められるわけだが、その度に

「こっちもノージョブだ!金はない!」と胸の中で思う。

 

優しい女神のような方がホームレスの紙カップにお金を入れ場合もあるので私以上に彼らは収入があるんじゃないかと推測できる。

アパートメントを借りて生活している人間より路上で生活している人の収入が多いなんて不思議な感じがする。 要するに、私は身の丈に合っていない生活をしている状態だ。

 

就職活動をして次の雇用先をみつけ収入の確保をしようと試みているわけだが、

ただ就職活動をしているだけだと時間を消費したことになっていることに気づいた。

履歴書など書類を送り、面接して結果を待つという行為はとても受け身的な行動になる。

 

そして雇われる為に時間を消費し、雇ってもらってからも時間を切り売りしているだけになってしまう。

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会社員経験もあり個人で仕事をしてきた経験があるからそれを強く感じる。

 

だから1日を価値のある1日にするべきなのだ。

「楽しかったね」 「充実した日だったな」ではなく

未来に繋がるような価値のある時間にしなくてはいけない。

 

例えば自分の日給が300ドルだとしたら無職で稼ぎがないとしても1日300ドル以上の価値のある時間を過ごす。

 

価値とは具体的に言うと勉強や資産運用に時間を当てたり将来的に得られるインカムゲインの源を作ったりする。

 

そうやって過ごせば今は収入はないが、「将来の収入を生み出している」となれば結果オーライだ。

 

この事に気づいてから、今やるべきことに焦らず集中してやれるようになった。

この「心のゆとり」がとても重要だと再認識した。

 

 

海外で収入ゼロ、就労ビザなし。ついでに日本に帰国しても帰る家はない。

 

ハッキリ言って絶望的だ。しかしやり方と考え方次第では全く絶望的ではない。

 

そんなわけでこの1カ月は3本立てで

自分の専門分野を研ぎ澄ますトレーニング、自分の弱点を克服するトレーニング、英語のトレーニングにを行なった。

そして今後の計画をいくつか用意した。

 

無職ではあるがとても忙しくハードな毎日だ。 会社に通っていた時の方がもっと楽だったかもしれない。

 

このブログでは最初から解雇ネタが続き絶望感漂っているが、なんとか挽回し明るいネタを書きたいものだ。

「人生山あり谷あり」と言われるが今の自分の状況は間違いなくヤバイ位置にいる。

ここから脱却していく過程を投稿し、いつかは誰かの為になるブログが書けたら嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

外資系企業 リストラ後 3日目

21時間寝た。

突然の解雇劇によりショックで熱と頭痛が続いていた。

 

 

21時間の睡眠と暖かい関東ダシのうどんのお陰で頭痛が和らぐ。

人間 弱った時は睡眠と温かいメシに限るとつくずく思う。

自分が弱った時の対処法を知っているとイザ然るべき時が来た時は楽になる。

 

 

今日は少し動いて活動が出来そうだ。

昨日まではベットから出るのすら嫌だった。

 

 

まずは窓を開放してコーヒーを淹れる。

死体のように死ぬほど寝て、さんざん不貞腐れた後に飲むコーヒーは美味い。

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本来ならば苦いはずのコーヒーだが、まろやかに甘く感じるくらいだ。

ショックで舌までおかしくなってしまったのか。

うん 美味い。

 

 

窓を開けると

カモメが「ピョーピョー」鳴きながら飛んでいる。

 

今まで全く気がつかなかった。

可愛いではないか。

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カモメの鳴き声を文字に起こすのが案外難しい。

「ピーピー」でもないし

「ピェーピェー」でもない。

間をとって「ピョーピョー」だ。

 

 

去年の5月くらいから海外へ出国計画でずっとバタバタした生活を送っていた。

約1年近くジェットコースターのような毎日。

特に4ヶ月前からは息ができないくらいのプレッシャーがかかっていたし、

就労ビザ、出国までの手続き、不動産探し、役所手続きもあり仕事以外でもこなさなければいけないことが次々とあった。

 

去年から続く重いプレッシャーから開放された気分で少しホッとする。

自分で自ら課したチャレンジだったが本当にきつかった。

本当にきついのはこれからかもしれないが今は考えるのはやめておこう。

 

 

ぼーっとしているとLINEが届いた。

日本で一緒に仕事をしていた外国人の部下からだ。

 

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「Hi, 私は今の会社を辞めるでしょう。 今の上司はフレンドリーではありません。 またあなたと仕事がしたい 寂しいです。」

 

 

要するに彼は

「今の職場は嫌だから俺を君の元へ引き抜いてくれない?」

ということなんだろう。

 

 

 

なんというタイミングか。

「すまない 実は私はノージョブだ」

とクスッと笑ってしまう。

 

素晴らしいタイミングすぎるので返信は見送ることにした。

 

 

 

続いて、

厄を落すかのように部屋の掃除を始めた。

意識はしてないが猛烈に部屋を綺麗にしたくなった。

 

先ずはシンクからだ。

生ゴミは捨てこべりついた汚れもゴシゴシ落す。

気分が良くなるくらい綺麗だ。

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排水口もご覧の通り輝く。

 

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飲食店でのアルバイト経験があるおかげか、ピカピカになるまで綺麗にする。

 

 

次は床。

ゴシゴシと温水で磨く。

玄関も温水で綺麗に掃除。

光を反射するくらい綺麗になった。

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鞄や契約関係の書類も整理した。

鞄ひとつの生活でも不用品が知らぬ間に溜まっている。

何気なく取っておいた物も容赦なく捨てる。

 

ついでにネットフリックスや無意味なネットサービスを解約した。

 

そして久々にシャワーを浴びて髭を剃る。

解雇当日から全てが嫌になりずっとベットで寝ていたので髪もメチャクチャだった。

部屋も体も綺麗にして心もスッキリしたような気がする。

 

 

全てがスッキリしてきた。

いいぞ いいぞ

 

やる気も少しずつ湧いてきた。 

「また何かしらチャレンジするぞ。」

そう思えてくる。

 

 

外資系企業 リストラ後 翌日

僕は日本での安定した生活を捨てて仕事をしに海外へやって来た。

お気に入りの家具、本、思い出の品、、、全てを捨ててカバンひとつでやって来た。

 

 

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持ち物は

小さな鍋、macbook、英語のテキスト、服。

 

たったそれだけだ。

 

 

下手したらホームレスよりも荷物が少ないかもしれない。

 

 

多くの物とマンションを引き払い、正社員の職も、フリーランスの仕事も全て辞めて日本を出た。

 

部下もいたし個人で仕事をしていたのでクライアントにもワケを話し、個人事業を畳んできた。

 

しかし昨日、突然仕事がリストラになり今までの努力が消え、

本当に全てを失ったような喪失感でぼーっとしている。

 

 

 

 

 

いつもなら出社している時間なのに自分はまだベットにいる。

昨日の朝は「今日も頑張るぞ」と燃えていた頃だ。

アツアツのシャワーを浴びてビシッとひげを剃って、ジェルでヘアセットをして気合を入れて出社していた。

 

 

しかし今は

戦力外通告により無力になり、

死体化した自分がベットにいる。

 

 

昨日から頭痛とショックで何も考える気になれない。

 

 

とりあえずベットの布団にくるまりながら水曜どうでしょうを観る。

すぐに眠くなり寝る。それを繰り返した。

 

 

結局15時間以上寝たろうか。

 

あまりにもショックで起き上がることができない。

仕事を失った事よりも自分に対する自信を失ったことのショックが大きいのかもしれない。

 

 

嫌なことは一旦忘れ再起を目指すのだ。

「また自分はチャレンジできるぞ」という小さな自信が心の隅にあるような気がする。

その小さな炎を自らの思考で消さないようにしなければいけない。

 

 

日本の心地よい安定した生活を捨てて海外へやってきたのだ。

ここで大人しく引き下がりいつまでも負犬でいたくない。

 

早く復活して次のプランを考えなければならない。

でも今あれこれ焦って変なことを考えるよりも、

たっぷり食って、たっぷり寝てリセットして早く復活するのが最優先だ。

 

寝ること食うことは得意だ。

仕事よりも得意だ。

 

 

睡眠欲と食欲はどんなに落ち込んでいても人間あるようだ。

 

 

夕方に目覚めて日本食スーパーで買ったうどんにたっぷりワカメを入れて食べた。

温かい関東ダシのうどんは心までも温まるんじゃないかってくらい美味い。

無念の敗北をした人間には尚うまい。

 

関東ダシの心の染みようっていったらハンパじゃない。

きっと大昔から関東ダシで癒された人は多かったのではないだろうか。

旅疲れした江戸時代の人や大工さんなんかもこの関東ダシに癒されたに違いない。

 

 

日本にいた時、すごく疲れた時に食べる「富士そば」が最高にうまかった。

深夜に一人で背中を丸め、演歌が流れる店内で関東だしの富士そばで何度も癒されたことか。

 

女の子に振られガックリ落ち込みながら食べた時に食べた関東ダシの富士そばもそうだった。

 

我々人間 本当に絶望を感じても温かく食事と多少の時間によって癒される事もある。 

「あんな事もあったね 笑」

と人生の通過点のようになるのだ。

そんな人生の法則を富士そばを通して学んだ。

 

 

 

つゆまで飲み干し体はポカポカ。

胃袋に食べ物が溜まると、15時間寝たくせに眠くなる。

 

 

また、水曜どうでしょうを観ながら寝てしまおう。

 

陽はまた昇る。

ではおやすみ。

 

 

 

 

 

 

 

外資系企業 突然 首になる

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ずっと海外の会社で働きたくて念願の海外企業に就職できた。

 

 

思い立ってから約3年

じっくり準備をして無事にビザや全てのステップをクリアし働き始めて4ヶ月経つだろうか。

慣れない環境と仕事のスタイル、文化の違い、言葉の壁がありながらも必死に仕事をしていた。

 

言葉のハンデや外国人というハンデもあるので周りの人よりもプラスαの仕事をしようと奮闘する毎日が続いていた。

 

 

 

最初の頃は失敗が多くトライアンドエラーを繰り返していたが徐々に慣れてきた。

今日は仕事も順調に進んでいたので翌日には進捗を上司に報告できるように準備をしていた。 

 

 

 

 

今日の仕事も残り2時間で終わろうかというとき

突然、マネージャーに呼び出された。

 

 

何だろうか

 

 

 

「怒られるのかな。」

そんなふうに思いながらミーティングルームに向かった。

 

 

 

 

部屋に入るとクルーマネージャーと部長が既にいる。

一枚の紙を渡された。

 

「あなたの雇用は今日で終わりです」

 

とのことだ。

 

 

 

頭が真っ白になる。

こんな経験は初めてだ。

 

 

何が起こったのか理解するのに精一杯。

「冷静になれ 冷静になれ」と自分に言い聞かせる。

 

上司から解雇理由を告げられる。

 

解雇理由を言われたが悔しかったので、

 

したたかに

「もう一度チャンスをくれませんか? 改善して一からやります」

と告げた。

 

 

しかしビジネスなので無理とのこと。

 

 

まだ自分の実力を発揮出来ていなく不完全燃焼のまま去るのは嫌だった。

そして恥ずかしいし、みっともないし、自分の小さなプライドは粉々。

 

 

 

 

でもまだほんの少しでも可能性があるならと思い全てのプライドを捨てて

「給料とポジションは下げても良いので簡単な仕事があればやります」

とスーパーダサい提案をして見た。

ダサい。ダサすぎる。

 

もうこれ以上みっともないことはない。

敗北した負け犬なりにお願いしてみようと覚悟を決める。

 

 

 

しかしそのお願いは無残にも相手には届かない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「部屋の外にあなたの荷物が段ボールに入っています。セキュリティーカードを返却しすぐに出て行くように。」

 

 

「あなたに選択肢はない」

 

 

 

と強い口調で言われる。

 

 

ドアを開けるとよくアメリカ映画で見る段ボールに私物が詰まっている。

リーマン・ブラザーズが破綻してリストラされた人たちが段ボールを持っている光景を目にした人は多いだろう。

 

 

 

私の性分なのかピンチになると色々面白くなってしまう癖がある。

目の前にアノ段ボールがあってちょっと感動してしまう。

 

 

 

「記念に写真撮っていいですか?」

と聞こうと思ったがそんな雰囲気ではなかったのでおとなしく退散することにした。

同僚やお世話になった人たちに挨拶をしたいと思っていたがそれすら許されない。

 

 

周りの同僚は急に僕が消えたことをどう思うのか。

ポッカリ空いた座席を想像したら可笑しくなってしまった。

僕と仲が良かったフランス人、メキシコ人、スウェーデン人の同僚は空席を見てどんなリアクションをするのか、、、

 

 

 

リストラ専門のスタッフと共に会社のエントランスまで同行される。

解雇を言い渡されてから会社を出るまでのほんの15分、

強い口調と高圧的な態度で犯罪を犯した犯罪者のように扱われる。

 

こんな扱いを受けたことは人生で一度もなかったのでとても不快な気分だ。

 

 

流石に手錠をはめられることはなかったが、あってもおかしくはない位に高圧的な雰囲気だ。

 

 

もうこの際だからロープで縛ってもらっても構わない。手錠も目隠しもやってくれ。

 

 

 

毎日希望を持って通った道を絶望的な気持ちになりながら歩く。

同じ道であっても状況によって全く違う道に感じる。

 

もし映画だったら、

雨が降ってズブ濡れになりながらトボトボと歩きショーウィンドウに写った自分の姿を見て更に落ち込む。 

 

そんなシーンにお似合いなシチュレーションだ。

 

残念ながら期待した雨は降らず氷点下−5度の突風が吹き荒れる中の撤退となった。

 

 

 

 

だんだん悔しさと情けない気持ちでいっぱいになってくる。

 

日本では部下がいて、どこの会社でも貢献でき重宝されてきた自信があった。

学生時代にやったアルバイトでもすぐに社員に誘われたり、接客のコンテストで2位になったりと器用に働けてきた。

 

アメリカの誰もが知っている一流企業でも実力を認めてもらった経験もあり、どこへ行っても社会に貢献できると思っていた。

この会社でも自分の実力を発揮して一人のプロとしてやっていけると希望を持っていたのだ。

 

しかしほんの数ヶ月でブザマに敗北をし会社をあとにすることになる。

ちゃんと良い成果を出せず貢献できなかった事実をしっかり受け止めなければいけない。

 

とても惨めでダサい、かっこ悪い。

 

 

 

 

 

そんな自分を見るのは久々だった。